一般の生き物は、たまたま発生した色変わりや特殊な形態を時間をかけて固定して行きますが、家畜等は別の個体(雑種)を作る事により、新品種を作ります。
鶏は、戻し交配やF1種を作る事で、家畜の品質を向上させる事が基本です。
しかし、このアヤム・セマニに関しては、通常の鶏とは違い
「雑種を作っても良いがそれをセマニとして流通させてはいけない」種なんです。
鶏は家畜です。
しかしながら、セマニは家畜では有る物の【希少動物】です。
雑種を作るのは個人の価値観で、そう言った楽しみ方も有ると思いますので問題有りませんが、得体の分からない物と交雑させて「セマニとして流通させる事」は絶対に辞めて頂きたいと思います。
昔、セマニを船乗りが持ち帰って、交雑された「スヴァルトナ(ホナ)」(スウェディッシュ・ブラック・チキン)は、新品種となり、交雑の成功例です。
現地では、アヤム・セマニより貴重だと言って居る様ですが…
基本、雑種になると、特殊な遺伝子は負けてしまします。
しかしながら、その次の交配遺伝は、まれながらそれ以上の効果をもたらす事が有ります。
その為、博打のような雑種作りが行われるのですが(地鶏などの専門的な知識の上の交配は別)それが良い結果となるのは家畜であるからこそで【希少動物】についてはそれではいけないのです。
黒い鶏は、実の所世界では沢山いるのですが、日本ではどれもとても珍しいので貴重です。
しかしながら、私自身は【伝説の生き物 アヤム・セマニ】に拘っております。
現在YouTube等で流れる国内のセマニと称する個体が、どう見ても華奢で小さい個体が多くなっています。
「アヤム・セマニ」は、大型種に分類されています。
個体差は有る物の、大型種はそんなに細くありません。
他、アヤムセマニ・バンタムと言う別品種も登場して居る様ですので、今後更に絶滅の危惧に晒されていくでしょう。
驚くことに10年以上前からセマニをご存じであったというある動物研究の権威の方とお話しさせて頂いた際、セマニに関して黒いよりもスタイルがかっこいいので好きと言って頂きました。
セマニを飼育し、累代を重ね弱くなってきたと言うなら、家で血統管理した個体と無償交換させて頂きます。
セマニは、セマニとして保存していきたいものです。