鶏の原種・異血・雑種について

異血ですか?という質問が来ます。

言葉と言う物は難しい物で、異血と言う言葉は、時に間違いでは有りません。
累代により様々な遺伝変化が有り、臨床結果が証明され、その変化を「異血」と言うのは正しいです。
別の国で捕獲された同種が輸入され、交配された場合などもそうです。
しかし、通常の生き物と違い、家畜の場合は特殊で、言葉が違うのです。

家畜等における異血は、競走馬や、鳩、家畜等に代表して、普通に使用されている言葉では有りますが、家畜に対しての異血は「雑種」を示す言葉となります。

鶏愛好家の中では普通に使用されている言葉だと思いますが、それは今の様に流通が盛んでなかったからこそ、離れた地域の同種を手に入れた時に「それじゃ血が離れているね。じゃぁ異血だ」となっていた言葉だと思います。
今となっては全国各地数日で配送可能で、離れた所から入手した鳥であっても、個体数が少なければ少ないほど、兄弟・親子関係にある可能性が高い訳です。

面倒な事を言いますが、別の場所で累代した生体との交配についての血の入れ替えは、別血統や別ライン等、きっちり血統分けされ、遺伝が情報化されている際でしか通用しないのです。

昔から「異血」と言う言葉を使用している方からすれば、私が何を言おうと「こいつ何言ってるんだ???」となると思います。
ですので、先日たまたまネットで拾った、東京都農林水産振興財団ホームページの「烏骨鶏の産卵と卵質に関する試験」のPDFファイルの研究結果のリンクを張っておきます。
https://www.tokyo-aff.or.jp/uploaded/attachment/7634.pdf

ここにも、4ページの真ん中に産卵数を増やすために作られた烏骨鶏
「体型も従来の兼用種並だが、異血交配を行っており、純血種ではない。」
と、はっきり記載されています。
それは鳥骨鶏なのですが、雑種の烏骨鶏です。
こう記載しても「うちのは卵用では無いから…」と言う方も出ると思いますが、卵の話をしているのではなく、異血と言う言葉の話です。
無論、東京烏骨鶏は沢山卵を産みますが、新品種として認定されているので純血種です。(ややこしい…汗)

言葉はやはり、正しく使用する必要があると思います。
「別系統」と言っているつもりでも、質問での「異血ですか?」は「雑種ですか?」と聞いていると言うおかしな現象が起きます。

特に専門的な言葉に関しては、曖昧ではならないのです。

純血の証明の為に、血統書と言う物が存在します。
血統書は、多少曖昧では有りますが、ほぼ正しい情報です。
しかしながら、鶏に関しては血統書などが有りません。
性善説に基づき成り立ちます。

変な話、鶏に関しては、ヤケイ4種以外は全て雑種なのですが、品種として認定された地点で、品種改良種の新種として「純血種」が産まれる訳です。
その認定された養鶏場と、そこから直接購入し、きっちりと個体管理されている個体のみが純血種です。
品種改良と言うのは、近しい種との雑種を作り、片方のいい部分をその種に取り入れるという雑種作りです。
それでよい物が出来ると品種改良種として認定されるわけです。(基本別品種として)

家畜は、肉が美味しい、卵を沢山産む、運動能力が高い等、人間の都合で生産されているので、純血に関しては余りどうでもよいと思われます。
ロードアイランド種は品種ですが、ポリスブラウンは、ロードアイランドを採卵用にした雑種F1種(レイヤー種)で、ただの商品名です。
(※F1とは…主に野生固体に使用される言葉ですが、1度目の交配の子供の事)
(※レイヤー種とは…肉ではなく卵用に作られた家畜)

その2種は、見た目ではほぼ判断がつきません。
そしてポリスブラウンは品種でもなんでもなく、ただの商品名にすぎません。

家畜としての鶏は、生き物としては認識が大雑把な為、家畜を飼養したい方と、動物(ペット)を飼育したい方とは全く別物となるような気がしております。
無論、ペットにしても(犬でも猫でもなんでも)雑種がダメな訳でも無く、原種や品種を絶滅させてしまう事が無ければ何ら問題無いのですが。
現在、セマニは、世界各国その問題を危惧しています。

【原種・品種・新種・雑種・純血種】の違いを理解して頂ければ幸いです。

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